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Love Letter

2/22

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新潟から帰り、その足で観た。やっぱり雪だった。今の自分は雪に惹かれるのだろうね。生まれた時も雪が降っていたらしい。

ごく個人的な話をする。私のための物語は沢山あるが、これは私の物語だった。そのまんまの意味で、私の話かと思った。

樹(いつき)という名前を聞いて、好きだった人のことを思い出した。

 

この免許合宿で好きになった人の名前も樹だった。藤井樹は小樽の人だったが、樹さんこといっちゃんも北海道の出身だった。免許合宿は冬の山形だったので、雪が積もっており、様になるなぁと眺めていたのを思い出した。この人の故郷もこんなに積もっているのかと想像していた。免許合宿から戻り、告白をし、それからしばらく交換日記という形で、今日あった出来事や、街中で見つけたものを送り合っていた。適当なことを言って、その場で断ることもできただろうに、向き合ってくれて優しかったと思う。徐々に連絡の頻度が落ち、振られもせず消滅してしまったが。(実っていないので消滅という書き方が正しいのかわからない) 北海道行ってみたいなぁ。3年生からゼミに新しく加わった人が、樹で、しかも、苗字もいっちゃんと同じという同姓同名で、本当にめちゃくちゃ驚いたのを覚えている。最初の挨拶がメールだったので、幻覚が見え始めたのかと目を疑った。対面の自己紹介の時に、ゼミの人の呼び方は"いつき"ではなく、"たつき"だということを知った。物語で藤井樹は性別が異なる同姓同名で、私の場合もそうだったのでそこまで一緒なのかと思いながら観ていた。図書カードに書いていた名前の話は、まさに君の名前で僕を呼んで………。

山に向かい叫ぶ「今一番いいところ」のシーンは私もできるようになるだろうか。博子の山という要素と藤井樹の父という要素が私に重なっていて驚くしかなかった。父が亡くなって以降、山には近づかないようにしているが、いつか向き合うべきだというのも分かっている。その時、私に付き添ってくれる人はいるのだろうか。幼いころ山にはしょっちゅう連れて行ってもらっていて、最近よく思い出す。美しい場所で生まれ育ったと思う。新潟では、御嶽やアルプスの山々、山と川だらけの地元などを思い出していた。久しぶりの人との第一声が「元気?」なのよくわかるようになった。

お元気ですか?